ネスレ水問題
アルバータ大学で学長リンダ·ヒューズがネスレ会長ブラベック·レッツマット氏に名誉学位を付与(写真:Edmonton Journal)。
ネスレには実はお世話になりっぱなしです〜。僻地でコーヒを飲むときネスカフェ(インスタント)にお世話になることが多かったし、僻地で安全な水をボトルで提供していくれていたのもネスレ。カフェでコーヒーを注文するとネスレの甘いコーヒーが普通に出てくる国というのもけっこうたくさんあります。現地のボトル水もOKだとは思うのだけど、旅行者の私たちは、より安心できる名前の知れたボトルを買ってしまいますね。
そのネスレの会長が、夫の通う大学で名誉学位が与えられるとのこと。それを反対するデモがあったらしい。
ネスレの会社のやり方については全然知らなかったのだけど、世界の水源をただも同然でどんどん吸い上げ、次々と田舎の街をひからびさせているという悪名高い会社なのだそうです。
コーヒーとかお菓子だけじゃなく、水の生産量もすごい会社なんですね(持ってきた水を精製しているだけなので、正確には生産って言えるのか疑問ですが〜)。
先日は大学内でそのドキュメンタリー放映ということで、夫に誘われて見に行った。これ、プレミア!?まだ一般には未公開らしい。それにしても、会長が名誉あるものを授与される週に、私たちがこのフィルムを見ることになるとは、なんと偶然!皮肉ですね。
子供のころは、水なんて誰がお金出して買うの?水が飲めるのは人間としての当たり前の権利だ。と思っていたけど、何十年経ってみて、こうやって水を売る会社に半分騙されて、そういう水の方が健康に良いとかトレンディーだとか、思い込まされちゃっている部分もあると思います。レストランでペリエって飲んだことないけど、あれってすごく騙されてない!?(私は少なくともそう思い、今まで高いし注文したことありませ〜ん)
それはいいとして、なにが問題かというと、水源のあるところへ行って、ただ同然で水を持っていってしまい、枯れたら次の場所へ。ネスレ・ウォーターは「ウォーターハンター」と呼ばれているそう。その地域の自然のサイクルや住む人たちの水のことを考えずに、利益追求に重点を置いている。ということ。それなりに地域へ恩返し(橋を修理したり、レクリエーション施設を作ったり)しているようで、それにあやかっている人たちはネスレは良い会社と言っているけど、それ以外の人たちは、ひどい会社と言っている。
水を吸い取られている湖の湖畔に住むおじいさんが「うちのトイレで流れる水と、このネスレの高い水と、中身は同じなんだよなー」って皮肉に言っていたのが印象的でした。
貧しい国にも行って水を吸い上げます。地域の人たちがなんとかやっと飲める水を確保できるかできないか、の環境でも容赦なく行って水を吸い上げ、その水を有料にして人に戻す。多くの人がその有料の水を買える余裕がありません。
ネスレはここでかなり悪魔に見えてきます。
きれいな水がどんどん少なくなり、水が高くなっていくのは悲しいですね。裕福な人間はまだお金出せば手が届きますけど、貧しい人たちはどんどん窮地に追いやられるだけ。
そんな方に名誉を付与してしまった大学。そんな大学の学生として夫は恥ずかしいと言っています。。。
ある小さな街が大手ネスレに反撃します。どう打ち勝つか!?
Bottled Lifeというフィルムです。興味のある方、見てください。
Tagged with: nestle, University of Alberta, water
最近のコメント